雑感

読んで面白かった本を要約しています。主に事業・プロダクト開発(PdM/UXデザイン/マーケティング)のビジネス書と社会科学(経済学/経営学)・人文科学(哲学/歴史学)の古典。

≪上期総集編≫2018年度に読んで仕事に役立った本6冊

 

社会人2年目になり仕事の概観を掴んできた中で、求められる仕事のレイヤーは高まっています。

今回は、そんな中でいろいろな本を読んで仕事に何らかの影響・成果につながったと思える本をまとめてみました。1年目のようにたくさん数を読むというよりもじっくり時間をかけて本を読んだり、昔の本を読み返したりが多かったように思えます。

 

 

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<目次>

・21世紀中小企業論

・【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則

・ヤフーの1on1

・WORK SHIFT

ピーターの法則

終わった人

 

 

 

 

・21世紀中小企業論

 

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これは何らかの形でBtoBビジネスに関わる人にはぜひ読んで頂きたいと思える本です。実務という観点ではこの本が断トツで読んで役に立ちました。

中小企業の成り立ち・特徴・今後の展望についてあらゆる側面から体系的に論じている本です。少しアカデミックな文体なので読むのにはパワーが必要ですが、何らかの実務に紐づく気づきは得られると思います。

HRビジネスに従事し、中小企業がメインクライアントである自分にとってはマーケットなども踏まえた記述が多いため非常にためになりました。

労働人口減少」「事業の海外展開」という社会的なトレンドにどう立ち向かうのか・自分はどんな形で企業・マーケットへ寄与できる・寄与すべきかを考えさせられました。

 

※リテール営業をしていて疲弊していたり、少々腐り気味になっている人は自分の仕事の意義を棚卸するきっかけになりうると思います。面白いです。

 

 

・【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則

 

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言わずとしれたドラッカーのマネジメント、学生時代にも何度か読みましたが社会人になり仕事の概観が少しずつつかめてきたこのタイミングで読んだことで一気に理解が進みました。

読むレイヤー・タイミングで得るものが変わる本だと思います。

なぜ仕事をするのか?自分の仕事の意味は何か?といった言語化に大いに役立ちました。

下記、僕が読みながらとっていたメモの抜粋です。

  • 課題解決の難易度が上がったことにより知識労働者が協働しないと課題解決をすることは難しくなり、組織というものは必要になった。
  • 成果に即して組織の在り方や目的を考えることが急所であり、理論や社内政治のような観点から考えていくとマネジメントは崩壊する。

 

 

 

・ヤフーの1on1

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社会人二年目になり、後輩社員が入ってきたことにより育成・マネジメントなどの関与が必要になってきました。

そんな中で手を取ったのがこの本です。

以前、書評も書いているので

ty25148248.hatenablog.com

簡単に要点をかいつまむと

「人は仕事の実務を通じて最も成長する、その経験学習を促進させることが成長を最も早めるための急所である。経験学習を促進させるためには他者により棚卸をする機会を設けることが重要で、そのために1on1という手段がある。」

という1on1の必要性とその具体的な導入方法などについて非常にわかりやすくまとめられております。

 

 

 

・WORK SHIFT

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ものすごく有名なこちらの本ですが、食わず嫌いをしていて初めて社会人になり手に取り読みました。

事例が豊富に記載されており、重厚感のある記述なのでキャリア論的な本の中ではかなり好きです。

これからの働き方について様々な予測を基に論が形成されています、後はこの材料を基に自分で考えようと画一的な答えを与えていない所も面白いです。

 

  • インターネットの普及により、機会格差が少なくなる。それが当たり前になることにより、ポジショニングや努力次第でいくらでも差を埋めることはできるようになり、逆に格差が広がっていく未来が到来するという逆説
  • 現代の若者はマイクロマネジメント(がんじがらめではなく必要最低限だけの管理を好み、自由を求める)を好みながらもフィードバック・コーチングを好むという属性を有する→だから関わる側はバランス感覚が大事

 

上記二点が特に読んでいて印書深い内容でした、雇用に紐づく事業を生業としている自分にとって考えさせられる内容でした。

 

 

 

ピーターの法則

 

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こちらは言わずと知れた組織階層学の本です。

「人間はあるべき所まで組織の階層で上位へ昇進していく、しかしながら必ず太刀打ちできなくなり無能になる時期が到来する。昇進だけを追求して仕事をしていくのは充足感・長期的な観点で望ましくない」ということが記載されています。

大学生の時に読んだ本ですが久々に読み返してみるとその意味はなんとなく実感できるようになってきたかなと感じます。

もちろん組織でアウトプットを出すことは大事ですが、それと並行して自分なりの仕事の工夫や取り組み・ミッションを規定することが大事なんだろうなと気付かされた本です。正直好き嫌い別れる本だと思います。

 

 

終わった人

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最後は小説ですがこちら。

少し前に映画化もしたのでご存じの方は多いと思います。

バリバリ働いてきた銀行マンが出向をして腐りながら退職をし、その後の人生について記載されている小説です。誰しもが老後の自由な時間を渇望するもののいざ直面するとどれだけ輝きを持っていた人も「終わった人

になるという記述がずしんと来たのを覚えています。働くだけが自分の人生ではないよなと漠然と思わされた本でした。普通に面白いです。

 

 

 

以上となります。

2年目上期は仕事の進め方ももちろんですが読書のスタイルにも変化が生まれたタイミングでした。

知識をただ詰め込むだけでは限界があって、自分なりに物事の目的や意義などを都度都度言語化して自分なりの知見の蓄積をすることと流儀を確立していくことがたぶん一番大事なんだろうなと思います。

 

 

 

10月からも自分なりにいろいろ考え・行動し続けていきたいと思います!!

よろしくお願いします