2019年もあっという間で後20日程度でおしまいですね。。
今回は課題図書で「動かす」力を身に着ける為に読んでみようと指定された本を要約します。ファシリテーションの原理原則をストーリー形式で読む書物です。
「ザ・ファシリテーター」
■ジャンル:マネジメント系・ビジネススキル
■読破難易度:低 小説形式でとても読みやすいです。「V字回復の経営」等が読めた人ならOKです。
■対象者:プロジェクトマネジメントに関わる方・リーダーシップについて学びたい方・構造化スキルを具体的な実務に反映する術を知りたい方
【要約】
・あるメーカーを舞台にリーダーシップを発揮することを求められる主人公の行動を題材にファシリテーションの基本的な理論を学ぶ構成になっています。
・いきなり本題に入るのではなく、チームビルドやアイスブレイクがなぜ原理原則として大事なのかなども書かれていてとにかく面白いです。(人は感情の生き物であり心理的安全性が保たれないとパフォーマンスは出せないです。怠惰ではなく、そもそも自分で律することのできる人材が貴重であるのです。)
下記、読みながらまとめたメモから重要な部分を抜粋する形でまとめます。
・受容懸念という概念がある、即ち言語化することで不安や不満は解消・解決され現実を直視する方向に向かうのだがそもそもそれをするために向き合うことがものすごく難しいというもの。物事を進めるうえでは不安・不満を吐き出してから現実を直視させることをしないと組織は前に進まないというわけだ。
(これをせず結論を急いで進むとメンバーが現状認識をできず消化不良になるし議論についてこれなくなる。)
・アイスブレークは成果を最大化するための立派なフレームワークだ、感情的な共有をしないで議論を始めると他人に関心を持たなくなり議論の納得感は損なわれるし統一感を持たないことが多くなるという。「間違いのない議論をしたい」ということで考え抜いてから発言するくせが日本人にあり、それが会議においてリーダーシップを発揮できない理由にあるという。
・人を成長させるためには
●深い内発的動機付け
●視座・Willの範囲の広さを上げること
●成功体験
の3つを担保させることでしかなしえない。
段階を踏ませて少しずつ難易度の高い仕事・顧客を任せていきリーダーが心理的安全を担保することで成長させるしかない。
・マネジメント・ファシリテートする上で急所になるのはコンフォートゾーンから連れ出して一定のストレッチをさせる仕事をさせること。自分での処理能力・成長欲が低いとすぐにデンジャラスゾーンに陥り爆発してしまう。逆にコンフォートゾーンに長くいると思考が内向きになるし成長はしなくなる、楽かもしれないけど本人にとっては長い目で為にならないし組織にとっても任せられる仕事が減るから問題となる。この見極め・配置の為には日々の観察・綿密なコミュニケーションを取らないことには始まらない。
【所感】
・大前提として構造化能力が備わっていないと議論をファシリテートするのはとても難しいなと感じました。頭が忙しくなりがちな中で無駄な議論をやめる為に現状を可視化・整理したりする点やメンバーの内発的動機付けを刺激するように議論を組み立てるということはとても実用的だなと感じました。戦略はトップダウンで決められる中で、実際の行動はボトムアップで現場主導でやっている「感」を出すことが内発的動機付けを刺激し素晴らしい仕事ぶりを実現する、ということだと思います。その上で中間管理職的なポジションの人が組織要望と現場意見を統合するために多少無理をしてでも調整することは急所なんだろうと自分のミッションの果たす意味を再認識する形になりました。
以上となります!
地道に今後も勉強していくのでよろしくお願いします。