雑感

読んで面白かった本を要約しています。主に事業・プロダクト開発(PdM/UXデザイン/マーケティング)のビジネス書と社会科学(経済学/経営学)・人文科学(哲学/歴史学)の古典。

2023-01-01から1年間の記事一覧

■要約≪UXデザインの法則≫

今回はJon Yablonskiの「UXデザインの法則」を要約していきます。「UXデザインの教科書」と並んで、近年出版されたUXデザイン本の中でも重要本として度々参照される名著です。心理学の原則を用いて効果的なユーザー体験を狙って創出する為に抑えるべき法則と…

■要約≪ユーザーストーリーマッピング≫

今回はJeff Patton著の「ユーザーストーリーマッピング」を要約していきます。本書はプロダクトマネジメント・アジャイル開発・UXデザイン分野において重要書籍に位置付けられており、ユーザーストーリーに関する体系だった理論・活用方法をまとめた内容とな…

■要約≪戦争論(下)≫

今回はクラウゼヴィッツ氏の「戦争論」を要約していきます。クラウゼヴィッツはプロイセンの軍人で、ナポレオン一世がヨーロッパ大陸を席巻した時代を生きた将帥兼軍事学者です。本書は「孫子」と並んで有名な戦争や戦略を扱った古典的著作です。上中下の三…

■要約≪ローマ人の物語1≫

今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。「ローマ人の物語」「ギリシア人の物語」「十字軍物語」などで有名な著者であり、本書は代表作となります。1は「ローマは一日にして成らず」の上下巻の上巻であり、紀元前8世紀~5世紀までのローマ…

■要約≪UXデザインの教科書 後編≫

今回は安藤昌也氏の「UXデザインの教科書」を要約していきます。その名の通り、「製品やサービスを使う時の体験を狙って高める営み」であるUXデザインの概念について人間工学の研究・IOS策定の歴史・体系化されたフレームワークなど関連テーマを網羅的に取り…

■要約≪UXデザインの教科書 前編≫

今回は安藤昌也氏の「UXデザインの教科書」を要約していきます。その名の通り、「製品やサービスを使う時の体験を狙って高める営み」であるUXデザインの概念について人間工学の研究・IOS策定の歴史・体系化されたフレームワークなど関連テーマを網羅的に取り…

■要約≪INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント 後編≫

今回はマーティ・ケーガンの「INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント」を要約していきます。プロダクトマネジメントの鉄板本と名高く、著者はHPやeBayなど様々なテクノロジー企業で活躍した当該分野の第一人者の一人です。本書は内容が盛…

■要約≪自省録≫

今回はマルクス・アウレリスの「自省録」を要約していきます。マルクスは五賢帝の一人に数えられるローマ帝国の偉大な皇帝であり、正当派ストア派哲学者でもあります。自省録というタイトルの通り、マルクス自身に対して自戒の念を込めた十二の短編集の集合…

■要約≪戦争論(中)≫

今回はクラウゼヴィッツ氏の「戦争論」を要約していきます。クラウゼヴィッツはプロイセンの軍人で、ナポレオン一世がヨーロッパ大陸を席巻した時代を生きた将帥兼軍事学者です。本書は「孫子」と並んで有名な戦争や戦略を扱った古典的著作です。上中下の三…

■要約≪INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント 前編≫

今回はマーティ・ケーガンの「INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント」を要約していきます。プロダクトマネジメントの鉄板本と名高く、著者はHPやeBayなど様々なテクノロジー企業で活躍した当該分野の第一人者の一人です。本書は内容が盛…

■要約≪ローマ人盛衰原因論≫

今回はモンテスキューの「ローマ人盛衰原因論」を要約していきます。「法の精神」で有名なモンテスキューですが、「ペルシア人の手紙」と合わせて有名な三部作の一つです。既に絶版となっており入手困難な本ですが、ヨーロッパ史と歴史研究の面白さが詰まっ…

■要約≪プロダクトマネジメント≫

今回はMelissa Perrisi氏の「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」を要約していきます。ビルドトラップと呼ばれる著者が独自に定義した「プロダクトマネジメントにおいて避けるべき状態」を中心に言及・考察していく本です。オ…

■要約≪プロダクトマネージャーのしごと≫

今回はMatt LeMay氏の「プロダクトマネージャーのしごと」を要約していきます。自身の様々なプロダクトマネジメントの経験からプロダクトマネジメントの日々の業務と実践について、様々なテーマ・ケースを用いて体系的に論じた本です。初学者は勿論、中堅~…

■要約≪問いのデザイン≫

今回は「問いのデザイン」を要約していきます。大学教授である著者が創造的対話のファシリテーションを行う為の技法を活用事例と合わせて体系的に論じています。 「問いのデザイン」 ■ジャンル:思考法・組織マネジメント ■読破難易度:低 ■対象者:・ファシ…

■要約≪戦争論(上)≫

今回はクラウゼヴィッツ氏の「戦争論」を要約していきます。クラウゼヴィッツはプロイセンの軍人で、ナポレオン一世がヨーロッパ大陸を席巻した時代を生きた将帥兼軍事学者です。本書は「孫子」と並んで有名な戦争や戦略を扱った古典的著作です。上中下の三…

■要約≪実践 セールス・イネーブルメント≫

今回は山下貴宏氏の「実践 セールス・イネーブルメント」を要約していきます。営業を科学するがトレンドになり久しい昨今ですが、「ザ・モデル」と並んでこの分野の代表格と呼ばれる本です。営業管理システム(SFA)の導入・分業制の導入(インサイドセール…

≪上期総集編≫2023年度に読んで面白かった本8冊

今回は半年に1度まとめている「読んで面白かった本シリーズ」です。 2023年上半期は2022年下半期から読み進めていた経済学・歴史の専門書と並行して、仕事に関連する本を読み漁った半年でした。自分の仕事を取り巻く環境や期待役割の変化により、全く土地勘…

■要約≪社会政策 福祉と労働の経済学(後編)≫

今回は有斐閣アルマシリーズの「社会政策 福祉と労働の経済学」について要約していきます。主に社会保障制度と労働政策についてその制度設計の確からしさをミクロ経済学のモデルを用いて立証・解明しようとする仕立ての本です。本書はテーマが膨大な為、2回…

■要約≪リーン顧客開発≫

今回はエリック・リースシリーズの「リーン顧客開発」を要約していきます。リーンスタートアップで有名なシリーズの一冊であり、お金を払ってでもプロダクトを雇用して課題解決を試みる顧客を捉える為の見込み顧客へのインタビュー・仮説検証~MVP開発~ロー…

■要約≪社会政策 福祉と労働の経済学(前編)≫

今回は有斐閣アルマシリーズの「社会政策 福祉と労働の経済学」について要約していきます。主に社会保障制度と労働政策についてその制度設計の確からしさをミクロ経済学のモデルを用いて立証・解明しようとする仕立ての本です。本書はテーマが膨大な為、2回…

■要約≪代議制統治論≫

今回はJ.S.ミルの「代議制統治論」を要約していきます。 本書は「功利主義」や「自由論」で有名なミルが19世紀半ばにイギリスの政治構造を立証的に分析しようとして行った政治研究の集大成とされます。ヴィクトリア女王治世の中で普通選挙運動による参政権の…

■要約≪ジョブ理論≫

今回はクレイトン・M・クリステンセン氏の「ジョブ理論」を要約していきます。 「イノベーションのジレンマ」・「イノベーション・オブ・ライフ」などの著作で有名なクリステンセン氏が消費行動の分析を通じて明らかにした理論を展開していく内容となってお…

■要約≪ハイ・フライヤー≫

今回は「ハイ・フライヤー」を要約します。経営幹部の育成方法にフォーカスした本で、2002年に出版され既に絶版となっています。「リーダーシップは後天的に開発することが出来る」という当時としては非常に先進的な主張だったようです。 「ハイ・フライヤー…

■要約≪90日で成果を出すリーダー≫

今回はハーバード流マネジメント講座シリーズから「90日で成果を出すリーダー」を要約します。昇進や転職などの「キャリア移行期における大失敗をしない為の90日間の過ごし方」について様々な研究をベースに体系化した内容となっています。 「90日で成果を出…

■要約≪大学教育について≫

今回はJ.S.ミルの「大学教育について」を要約します。「功利主義」や「自由論」で有名なミルが19世紀半ばにセント・アンドルーズ大学名誉学長就任講演で大学教育と学問各分野の意義について語った内容を収録しております。 「大学教育について」 ■ジャンル:…

■要約≪考える技術・書く技術≫

今回はバーバラ・ミント氏の「考える技術・書く技術」を要約します。 ビジネスライティング分野の古典と名高く、スタッフ職やコンサルの登竜門的書物として有名です。自分自身がビジネスライティングは勿論、クリティカルシンキングについて強い課題感を抱く…

■要約≪世界システム論講義≫

今回は川北稔氏の「世界システム論講義」を要約していきます。 ウォーラーステインが大成した世界システム論に関する重要トピックスを抜粋してまとめた放送大学用の講義資料を書籍化した本です。歴史を国単位で見るのではなく、「近代世界を一つの巨大な生き…

■要約≪システムの科学≫

今回はハーバード・A・サイモンの「システムの科学」について要約していきます。 ノーベル経済学賞を受賞した学者で「経営行動」などの著作が有名です。コンピューターサイエンス・組織の経済学・経営学全般の発展に偉大な功績を残したとされ、20世紀後半以…

■要約≪ザ・モデル≫

今回は「ザ・モデル」という本を要約します。セールスフォースマネジメントについて海外の事例をベースに、どのように導入・運営していくべきかについて体系立てて論じられた本です。SaaSを筆頭とした分業モデルに示唆を与える内容となっており、かつ極めて…

■要約≪近代世界システムⅣ後編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅣ」要約後編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅳは1789~1914年のヨーロッパ社会を中心に分析し、政治的・経済的衝突を経て中道自由主義がヨー…