前回に引き続きドラッカーの「現代の経営(上)」をまとめていきます。
ちなみに前回のまとめはこちら。
後半は経営管理者のマネジメントについて書かれています。
(如何にマネジメントレイヤーを育成・調達していくか)
■ジャンル:マネジメント系・経営戦略系
■読破難易度:高(20ページを読む&要約書き起こしで1時間かかるくらいのペースです。上下巻合わせて500~600ページくらいのものです。)
■対象:マネジメントレイヤーに所属する方・人事担当者・経営学を基本から学びたいと考えている方
【概要】
※かなり抽象的な内容が多く、今のレイヤーで読んでも文意を正確にとらえられていない所もあると感じているので印象に残った部分だけの抜粋となります。
<役割定義>
・経営管理者の生産性を上げることは1従業員の生産性を上げることよりも大きく成果に関与するため重要なテーマ。経営管理者は上のレイヤーとの関わりのなかで仕事が規定されるため、「どのような期待をしているか」「どのような役割を定義するか」という規定にパフォーマンスは左右される。
<目標管理によるマネジメント>
・キャンペーンによるマネジメントは本質的な解決にならないため、ドラッカーはオススメしないとのこと。理由は常に火事場の馬力でどうにかしようという体制は計画(目標管理)による成果創出のメカニズムを自ら否定していることに等しいから。
(短期的な施策としてはいいけど、麻薬要素があるということですね。)
<優れたマネジメント※第十三章 「組織の文化」より>
「凡人を持って非凡な成果を生む体制をつくること」
「個々人の弱みを消して強みにフォーカスする体制をつくること」
この2点を持ち合わせている組織が尊い。
弱みにフォーカスをするのではなく、
弱みが成果創出に実害を及ぼさないようにマネジメントをすることのほうが大事。
(この視点は目から鱗でした。)
また、組織は本来成果創出最大化のために組織されるため、社員の働きやすさ云々・モチベーション管理などに工数を割くことは本質的ではないとのこと。
仕事への充足感など仕事自体から来る喜びに刺激されるものでないと健全とは言えないという。
<経営管理者に求められる最大の能力・資質>
一番大事なのは真摯さ
なぜなら優れた仕事ぶりこそがマネジメントの成果物であるから。
真摯さを持ち合わせて居ることは、組織の目的である「成果にコミットする・成果により可否を判断する」という厳格な判断基準を持ち合わせるための必須の素養と言える。
【所感】
・読みながら幾度となく気が引き締まる思いをしました。プロフェッショナルであれ、というドラッカーの思想のド真ん中な本だと思います。ただの、1メンバーである今の自分にとってこの本の内容は「マネジメントレイヤーがどんなことを考えているか」「どんなことを要望しているか」を理解するうえで非常に意義があったのではないかと感じています。日常の些細な委託や方針の背景にある思想も少しだけ、この本を読みながら理解できたように感じます。
・いろんな古典的な著作物は読んでいますがドラッカーが一番しっくりくるあたり、僕は「職業人としてプロでありたいという想い」と「成果を創出するために組織で働いている」という2つの想いが非常に強いと自己理解も深まりましたとさ。
以上です!!
2年目もラスト1ヶ月です。興味を持つテーマ・ジャンルがこんなに1年で変容するのかとびっくりしている次第ですがいつも通り頑張っていきたいところです。