人事系の内容にしばらく傾き過ぎていたので、今回は全く別テーマの本をチョイスします。
今回は、こちら。
元リクルートで杉並区立和田中学校の校長を務め話題になった藤原さんもオススメしている本です。
「新・観光立国論」
■ジャンル:政治経済・観光
■読破難易度:低(2時間くらいあれば読めます。)
■対象者:地域活性化に興味関心のある方・中小企業支援業務に携わる方・観光施策に興味のある方etc
【概要】
■日本は急激な人口増加をしてきたが同時に急激な人口減少を迎えようとしている。このままでは大幅にGDP現象が予想される。イギリスやドイツは大量移民政策を導入して成功したものの、日本でその施策をやるのは非現実的だ。
■女性活躍や生産性向上という昨今の議論もGDPを押し上げるまでの成果にはならない。もちろん結果にはつながるもののトントンになるくらいなんだと。
■では、どうすればいいのか?ということで一時移民の増加・消費額の増加という答えがある。即ち観光客を増やし消費額を増やすというもの。
日本は観光大国と呼ばれながらまだまだ消費金額などを見ると世界的には発展途上であり、市場開拓の余地を残しているのだという。
※昔読んだ時に書いたメモから引用編集しているので乱暴な言葉遣いですが勘弁してください。。
バッサリと現状の日本の施策のイケてない所を斬っていきます。
肝は第二章と第六章です。
【第二章】=日本人だけが知らない「観光後進国」日本=
観光産業が成功するための構成要素について記載されています。
■フランスは実は人口6000万程度にたいして年間観光客は8000万人という半分が観光客という異質の国です。
(GDP比率が9%を占めると観光立国として成功しているといえるみたいです。)
■観光産業が成功する要因は「気候」「文化」「食事」「自然」の四要素。
日本はこうした資源を持っているにも関わらず最大限発揮できておらず発展性を秘めているとのこと。
(上記条件に合致する国はスペインやフランス、中国、タイとごくわずかなようです。)
【第六章】=観光立国のためのコンテンツ=
■日本の観光産業は打ち出し方や戦略がワンパターンなようです。国別に日本に惹かれるポイントや観光目的は異なるため、個別対応できるような仕組みを構築していかないと産業として飽和しかねないらしいです。
■日本の観光戦略を短期的に伸ばすには遠方地のリピート顧客を増やすこと、すなわちヨーロッパや欧米からの観光客を引き込むことにあるそうです。
(※国によっては政権が交代することでこれまでの伝統的な資料を全て破壊してきた国もあるため、実は資源が残っているのは貴重ならしいです。)
以上となります。
正直、以前は地域復興とか日本のプレゼンスみたいなワードには全く響かなかった自分ですが、今の仕事をしてみると興味深く読めるものですから面白いなというのが率直な感想です。データを基に事実ベースで淡々と書かれているので説得力も高いです。
引き続きよろしくお願いします!!