今回は2019年度上半期に読んで参考になった本のまとめ集となります。
毎年半期に1回このまとめを更新していますが、年次ごとに読むテーマ・内容が変わっているのが見て取れます。
今期は現場でのマネジメント系の内容と「見立てる」を養う観点でマクロ観点が必要な古典的な本を好んで読んでいた記憶が強いです。
※過去のまとめはこちら。
≪目次≫
・経営者の条件
・MBAリーダーシップ
・MBA組織と人材マネジメント
・競争の戦略
・ウォーフォータレント
・心理学的経営
●経営者の条件
お馴染みドラッカーの古典的な著書。個人の成果創出プロセスにフォーカスして記載されている内容です。「経営者はメンバーの弱みが露呈せず、強みだけ成果に結びつくように配慮・マネジメントすることがマネジメントの基本だ」という概念が印象深かったです。詳しい要約は下記にまとめているので割愛しますが、自分の中で「プロの仕事ぶり」というのがキーワードになったいた上半期に非常にしっくりくる内容の本でした。個人のハイパフォーマンスから組織起点での成果を出すようにミッションが変わってきていたタイミングであったので、示唆に富む内容が多かったです。
●MBAリーダーシップ
食わず嫌いしていたグロービスのMBAシリーズのテキストです。体系的にリーダーシップとは?ということがまとめられていて読みやすかったです。
新たに学びが得られたというよりは原理原則を思い出し、そのプロセスで内省に役立ったという感覚が近しいです。
本の内容と直接関係はありませんが、この本を読んでいた頃に「リーダーとして関わるメンバーのキャリア・人生を背負う覚悟はあるか?」と強く問われたことは印象深かったです。自分が当事者意識を持つ範囲を飛躍的に広げることを求められる実感をしたので。
●MBA組織と人材マネジメント
リーダーシップに引き続きグロービスシリーズになります。この2冊は非常に体系的に記載されていて、内容も平易であるのであらゆるレイヤーの方にお勧めできるなと思います。
「そもそも組織学はどのように形成されたのか?」「人材マネジメントの概念はどのような変遷を経て現代に至ったのか?」という歴史的背景について多く記載されているので抜本的な理解には非常に役だった本でした。(採用やマネジメントにかかわりながらそもそもの成り立ちや理論の変遷について明るくないことに違和感を持っていたので。。)
●競争の戦略
明らかに現場ですぐに実践できる内容ではないけども意思を持って読もう決めていた古典的著作です。大学時代に授業でかじりはしていましたが、原典をしっかり自分の中で腹落ちするタイミングは取っておきたいと思ったので読みました。
内容がかなり古いので読むのに物凄く苦労しましたが、「難解な内容をなんとか読み解こうと頭を働かせる行為は自分の血肉になる感覚」が非常に強かったので勉強になりました。長期的にはマーケットを見据えて、見立てる行為が必要であると思っている中でフレームとその導入背景に明るくなろうと思い、読んだ次第です。
5フォースなどの概念はあまりにも有名ですが、原著は原著ならではの気づきが多かったです。内容は下記記載。
●ウォーフォータレント
1年前に読んだ本ですが、その時はピンとこず再読したらしっくりきて印象に残った本です。「知識階級が社会を牽引する時代においてマネジメントレイヤーの充実が組織の競争優位の源泉に直結する」という思想の本です。
「一番優秀な人に一番難易度の高い仕事を任せる」・「早期選抜による経営人材の育成・内部調達の体系化」など今となっては人材マネジメントの当たり前を築いた原著として考えさせられる内容がとにかく多かったです。
自分がまずはマネジメントレイヤーの仲間入りできるように爆速で駆け上がること、ひいては内部調達の育成メカニズムを現場で構築すること、これは二律背反ではなく同時並行でやるべきと腹落ちして考えるきっかけになった本です。
●心理学的経営
最後はこちら。現代の人材マネジメントの理論構築に大いに貢献したといわれる元Rの大沢先生の著書です。R社員なら大体名前は聞いたあることある本かもしれません。
マグレガーのX理論・Y理論は二者択一の絶対解ではなく、ケースバイケースでどちらのマネジメントも必要・求められるよという前提のもと「個を活かす」ためには何がマネジメントサイドの急所になるか書かれています。
人事・マネージャーレイヤーの視点・葛藤は容易に想像できる内容で今の僕にとってもタイムリーな内容でした。レイヤー変わるとまた得る内容が変容すると思われる本です。
いったん長かった要約・まとめは以上となります。
5月頃から求められるパフォーマンス・成長速度と自分のこれまでの持ち合わせた知見では追い付かない・太刀打ちできないなという感覚が強くなってきたので日々研鑽はし続けないといけないなと感じています。
根底にある「プロフェッショナルとしての仕事を体現できる存在であり続けたい」という考えは大切にしながら関わる人・求められるミッションに応じて柔軟に対応できる存在になっていきたいと思います。
下半期はどのような自分になるのか全く想像できませんが、ご機嫌に頑張りたい次第です!!