雑感

読んで面白かった本を要約しています。主に事業・プロダクト開発(PdM/UXデザイン/マーケティング)のビジネス書と社会科学(経済学/経営学)・人文科学(哲学/歴史学)の古典。

2023-01-01から1年間の記事一覧

■要約≪論点思考≫

今回は内田和成氏の「論点思考」を要約していきます。 BCGの日本法人代表を長らく勤められた方で「仮説思考」が有名な著作です。問題設定の重要技術である「論点」について特化して取り扱い、その思考プロセスや習熟方法・事例を解説している本です。分析や…

■要約≪種の起源(下)≫

今回は進化論で有名なダーウィンの「種の起源」要約下巻編です。 下巻は進化論への代表的な反証に対する氏の見解と進化論が地質学・地理的側面から自明であることを論証する内容が中心となっております。 ※上巻の要約は下記。 ■要約≪種の起源(上)≫ - 雑感 …

■要約≪カイゼン・ジャーニー≫

今回は「カイゼン・ジャーニー」を要約していきます。開発現場におけるプログラマー組織およびプロジェクトマネジメント・プロダクトマネジメントの要諦をストーリー形式で学ぶことの出来る本です。「越境」をキーワードとして「個人で越境する」⇒「チーム(…

■要約≪近代世界システムⅣ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅣ」要約前編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅳは1789~1914年のヨーロッパ社会を中心に分析し、政治的・経済的衝突を経て中道自由主義がヨー…

■要約≪プロダクトマネジメントのすべて(後編)≫

今回は「プロダクトマネジメントのすべて」を要約していきます。IT産業の台頭と共に注目度を増しているプロダクトマネジャー(PdM)の役割と持つべき価値基準について網羅的にまとめた本です。今回は後編ということで「PdMの実務における急所」と「PdMのキャ…

■要約≪近代世界システムⅢ後編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅢ」要約後編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅲは1730~1840年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、資本主義的世界経済が再拡大していく過渡期…

■要約≪種の起源(上)≫

今回は進化論で有名なダーウィンの「種の起源」を要約していきます。 自然選択と適者生存の事実から従来信仰されていた生物に対する神による「個別創造説」を否定し、進化論を提唱・体系立てて論じた本です。上下巻の二部構成となっており、今回は上巻を要約…

■要約≪プロダクトマネジメントのすべて 前編≫

今回は「プロダクトマネジメントのすべて」を要約していきます。IT産業の台頭と共に注目度を増しているプロダクトマネジャー(PdM)の役割と持つべき価値基準について網羅的にまとめた本です。非常に盛りだくさんの内容なので、2回に分けて要約をします。自…

■要約≪近代世界システムⅢ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅢ」要約前編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅲは1730~1840年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、資本主義的世界経済が再拡大していく過渡期…

■要約≪組織デザイン≫

今回は「組織デザイン」を要約していきます。経営改革・組織論の基本テキストとして名高く、「有効に機能し、生産性が高い組織に共通する仕組み(論理)」を体系立てて論じています。組織をデザインする際、カギとなる要素として仕事をどのように分業・調整…

■要約≪近代世界システムⅡ後編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅡ」を要約後編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅱは1600~1750年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、当時の中核-半周辺-周辺地域の相互作用の…

■要約≪スティグリッツ公共経済学(下)後編≫

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」要約下巻の前編となります。下巻は租税と地方行政に関する理論を掘り下げた内容となっており、今回は地方財政に関してまとめていきます。 ※(下)前編まとめは下記。 ■スティグリッツ公共経済学(下)前編…

≪下期総集編≫2022年度に読んで面白かった本7冊

今回は半年に1度まとめている「読んで面白かった本シリーズ」です。 上半期に引き続き、歴史的偉人に薫陶を受ける想いで社会科学の古典本を中心に読み進めていました。「時間軸を長く・スコープを広く・深く」していくことが直近1年の個人的なテーマ感の中で…

■要約≪教育に関する考察≫

今回はロックの「教育に関する考察」を要約していきます。 「統治二論」で有名なジョン・ロックがエドワード・クラーク宛に送った書簡をテーマ毎に再編集し論文化した作品です。「紳士教育に必要な知識・教育プログラム・伴走者(主に親と家庭教師)の振舞い…

■要約≪近代世界システムⅡ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅡ」を要約していきます。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅱは1600~1750年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、当時の中核-半周辺-周辺地域の相互作用のメ…

■スティグリッツ公共経済学(下)前編

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」要約下巻の前編となります。下巻は租税と地方行政に関する理論を掘り下げた内容となっており、今回は租税理論に関してまとめていきます。 ※(上)前編まとめは下記。 ■スティグリッツ公共経済学(上)前編…

■要約≪近代世界システムⅠ後編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システム」を要約シリーズ後編となります。世界システム論で有名な学者の代表作で4部作となっています。Ⅰは16世紀ヨーロッパで発達した「資本主義を基盤とした世界システム」の成り立ち、変遷を考察していくこととなり…

■スティグリッツ公共経済学(上)後編

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」要約上巻の後編となります。後編は公共支出計画に関する理論を掘り下げた内容となっております。代表的な公共支出である「国防・研究・技術・医療・教育」や社会保障制度・所得再分配についての言及もあり…

■要約≪近代世界システムⅠ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システム」を要約していきます。世界システム論で有名な学者の代表作で4部作となっています。Ⅰは16世紀ヨーロッパを中心とした「資本主義経済に立脚した世界システムが成立する変遷」を分析・考察した内容となっており…

■スティグリッツ公共経済学(上)前編

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」を要約していきます。2001年にノーベル経済学賞を受賞した学者であり、アメリカでの数々の政策提言や世界銀行の上級副総裁を務めるなど輝かしい経歴を持っています。マンキューと並んで、現代の経済学の教…

■要約≪権力と支配≫

今回はマックス・ウェーバーの「権力と支配」を要約していきます。 本書は「経済と社会」という氏の大作から支配の諸類型と官僚制組織について考察した部分を抽出・再編成した構成となっています。社会科学の土台を形成した偉大な功績を残したマックス・ウェ…

■要約≪自由論≫

今回はJ.S.ミルの「自由論」を要約していきます。 「功利主義」と並んで氏の代表作と名高く、「個人の思想・討論・行動の自由は如何なる場合においても不可侵であり、精神的に自由な自己実現の出来る社会が理想である」という晩年の境地をまとめた思想に纏わ…

■要約≪資本主義と自由≫

今回はミルトン・フリードマンの「資本主義と自由」を要約していきます。 フリードマンはノーベル経済学賞を受賞した経済学者で、新自由主義(ネオリベラリズム)を提唱しました。レーガン大統領・中曽根首相などの経済政策(規制緩和・民営化など)に大きく…