雑感

読んで面白かった本を要約しています。主に事業・プロダクト開発(PdM/UXデザイン/マーケティング)のビジネス書と社会科学(経済学/経営学)・人文科学(哲学/歴史学)の古典。

■要約≪カイゼン・ジャーニー≫

今回は「カイゼン・ジャーニー」を要約していきます。開発現場におけるプログラマー組織およびプロジェクトマネジメント・プロダクトマネジメントの要諦をストーリー形式で学ぶことの出来る本です。「越境」をキーワードとして「個人で越境する」⇒「チーム(…

■要約≪近代世界システムⅣ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅣ」要約前編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅳは1789~1914年のヨーロッパ社会を中心に分析し、政治的・経済的衝突を経て中道自由主義がヨー…

■要約≪プロダクトマネジメントのすべて(後編)≫

今回は「プロダクトマネジメントのすべて」を要約していきます。IT産業の台頭と共に注目度を増しているプロダクトマネジャー(PdM)の役割と持つべき価値基準について網羅的にまとめた本です。今回は後編ということで「PdMの実務における急所」と「PdMのキャ…

■要約≪近代世界システムⅢ後編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅢ」要約後編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅲは1730~1840年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、資本主義的世界経済が再拡大していく過渡期…

■要約≪種の起源(上)≫

今回は進化論で有名なダーウィンの「種の起源」を要約していきます。 自然選択と適者生存の事実から従来信仰されていた生物に対する神による「個別創造説」を否定し、進化論を提唱・体系立てて論じた本です。上下巻の二部構成となっており、今回は上巻を要約…

■要約≪プロダクトマネジメントのすべて 前編≫

今回は「プロダクトマネジメントのすべて」を要約していきます。IT産業の台頭と共に注目度を増しているプロダクトマネジャー(PdM)の役割と持つべき価値基準について網羅的にまとめた本です。非常に盛りだくさんの内容なので、2回に分けて要約をします。自…

■要約≪近代世界システムⅢ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅢ」要約前編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅲは1730~1840年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、資本主義的世界経済が再拡大していく過渡期…

■要約≪組織デザイン≫

今回は「組織デザイン」を要約していきます。経営改革・組織論の基本テキストとして名高く、「有効に機能し、生産性が高い組織に共通する仕組み(論理)」を体系立てて論じています。組織をデザインする際、カギとなる要素として仕事をどのように分業・調整…

■要約≪近代世界システムⅡ後編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅡ」を要約後編となります。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅱは1600~1750年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、当時の中核-半周辺-周辺地域の相互作用の…

■要約≪スティグリッツ公共経済学(下)後編≫

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」要約下巻の前編となります。下巻は租税と地方行政に関する理論を掘り下げた内容となっており、今回は地方財政に関してまとめていきます。 ※(下)前編まとめは下記。 ■スティグリッツ公共経済学(下)前編…

≪下期総集編≫2022年度に読んで面白かった本7冊

今回は半年に1度まとめている「読んで面白かった本シリーズ」です。 上半期に引き続き、歴史的偉人に薫陶を受ける想いで社会科学の古典本を中心に読み進めていました。「時間軸を長く・スコープを広く・深く」していくことが直近1年の個人的なテーマ感の中で…

■要約≪教育に関する考察≫

今回はロックの「教育に関する考察」を要約していきます。 「統治二論」で有名なジョン・ロックがエドワード・クラーク宛に送った書簡をテーマ毎に再編集し論文化した作品です。「紳士教育に必要な知識・教育プログラム・伴走者(主に親と家庭教師)の振舞い…

■要約≪近代世界システムⅡ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システムⅡ」を要約していきます。 資本主義をベースとした経済的な関係性を論じた世界システム論で有名な学者の代表作で、Ⅱは1600~1750年代のヨーロッパ社会を中心に分析し、当時の中核-半周辺-周辺地域の相互作用のメ…

■スティグリッツ公共経済学(下)前編

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」要約下巻の前編となります。下巻は租税と地方行政に関する理論を掘り下げた内容となっており、今回は租税理論に関してまとめていきます。 ※(上)前編まとめは下記。 ■スティグリッツ公共経済学(上)前編…

■要約≪近代世界システムⅠ後編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システム」を要約シリーズ後編となります。世界システム論で有名な学者の代表作で4部作となっています。Ⅰは16世紀ヨーロッパで発達した「資本主義を基盤とした世界システム」の成り立ち、変遷を考察していくこととなり…

■スティグリッツ公共経済学(上)後編

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」要約上巻の後編となります。後編は公共支出計画に関する理論を掘り下げた内容となっております。代表的な公共支出である「国防・研究・技術・医療・教育」や社会保障制度・所得再分配についての言及もあり…

■要約≪近代世界システムⅠ前編≫

今回はウォーラーステインの「近代世界システム」を要約していきます。世界システム論で有名な学者の代表作で4部作となっています。Ⅰは16世紀ヨーロッパを中心とした「資本主義経済に立脚した世界システムが成立する変遷」を分析・考察した内容となっており…

■スティグリッツ公共経済学(上)前編

今回はジョセフ・E・スティグリッツの「公共経済学」を要約していきます。2001年にノーベル経済学賞を受賞した学者であり、アメリカでの数々の政策提言や世界銀行の上級副総裁を務めるなど輝かしい経歴を持っています。マンキューと並んで、現代の経済学の教…

■要約≪権力と支配≫

今回はマックス・ウェーバーの「権力と支配」を要約していきます。 本書は「経済と社会」という氏の大作から支配の諸類型と官僚制組織について考察した部分を抽出・再編成した構成となっています。社会科学の土台を形成した偉大な功績を残したマックス・ウェ…

■要約≪自由論≫

今回はJ.S.ミルの「自由論」を要約していきます。 「功利主義」と並んで氏の代表作と名高く、「個人の思想・討論・行動の自由は如何なる場合においても不可侵であり、精神的に自由な自己実現の出来る社会が理想である」という晩年の境地をまとめた思想に纏わ…

■要約≪資本主義と自由≫

今回はミルトン・フリードマンの「資本主義と自由」を要約していきます。 フリードマンはノーベル経済学賞を受賞した経済学者で、新自由主義(ネオリベラリズム)を提唱しました。レーガン大統領・中曽根首相などの経済政策(規制緩和・民営化など)に大きく…

■要約≪戦略サファリ≫

今回はヘンリー・ミンツバーグの「戦略サファリ」を要約していきます。 「マネジャーの実像」という本が有名な経営学者で、戦略サファリは戦略論を10に分類しそのアプローチの特徴や相互作用について体系化した本です。図鑑のようなもので、個別論点の深堀は…

■要約≪法の精神 第六部≫

今回はモンテスキューの「法の精神」を要約シリーズその6となり、最終回です。 「法の精神(下)」の収録内容で、第六部は主に「フランス封建法」にフォーカスしていきます。 ※参考 過去の要約※ ■要約≪法の精神 第一部≫ - 雑感 (hatenablog.com) ■要約≪法の…

■要約≪帝国主義≫

今回はレーニンの「帝国主義」を要約していきます。 ロシア革命を推進し、社会主義国家ソ連を打ち立てたことで有名な氏ですが、本書は社会主義への移行正当化の為の理論土台としての資本主義研究(この時代は資本主義が加速し、帝国主義のフェーズに到達して…

■要約≪経済原論≫

今回は宇野弘蔵氏の「経済原論」を要約していきます。 マルクス・エンゲルスの「資本論」からイデオロギーに関する言及(社会主義思想)を取り除き、経済学のエッセンスを抽出し要約した内容となっております。資本論は膨大な記述量の本なのですぐに手を出す…

■要約≪法の精神 第五部≫

今回はモンテスキューの「法の精神」を要約その5となります。 ここからは「法の精神(下)」の収録内容で、第五部は主に「宗教と法律の関係性」にフォーカスしていきます。 ※参考 過去の要約※ ■要約≪法の精神 第一部≫ - 雑感 (hatenablog.com) ■要約≪法の精…

■要約≪外交談判法≫

今回はカリエールの「外交談判法」を要約していきます。 カリエールはフランスでルイ14世が治世を収める栄華を誇った時期に外交官として名を馳せた人です。外交官という職業の専門性を見出し、そこに求められる仕事の能力及び資質を端的にまとめた内容が本書…

■要約≪法の精神 第四部≫

今回はモンテスキューの「法の精神」を要約その4となります。 ここまでで「法の精神(中)」が終了となります。第四部は「商業行為と政体及び法律の関係」について言及していくパートになります。 ※参考 過去の要約※ ■要約≪法の精神 第一部≫ - 雑感 (hatenab…

■要約≪功利主義≫

今回はJ.S.ミルの「功利主義」を要約していきます。 ベンサムと並び、功利主義という哲学思想を発展させた代表的な思想家です。経済学に対しての造詣も深く本書は「自由論」と並び氏の代表作です。最大多数の最大幸福を目指す功利主義は目先の快楽追求に満足…

■要約≪雇用、利子および貨幣の一般理論(下)≫

今回はケインズの「雇用、利子および貨幣の一般理論」要約下巻編です。 マクロ経済学の創始者で、大きな政府を推奨する経済理論の体系化・政策提言をしました。金融政策・財政政策・貿易理論・公共経済学の学問発達に寄与し、フロー/ストックの概念や景気循…